牡蠣の加熱用と生食用の違いは?調理用を生で食べたり生用を加熱できる?
冬になると牡蠣が旬を迎えてスーパーに並び始めたり、お歳暮の頂き物などで牡蠣を食べる機会が増えますよね
そんな牡蠣ですが、大きく分けて「生食用」と「加熱用」の2種類に分かれます
加熱用の牡蠣と生食用の牡蠣の違いは何でしょうか?
加熱用の牡蠣を生で食べたり、生食用の牡蠣を鍋にしたりするとどうなるのでしょうか
牡蠣の加熱用と生食用の違いは?
冬の代表的な味覚の一つ、生カキですがスーパーなどに買い物に行くと必ず「生食用」もしくは「加熱調理用」の表記がされています
値段を見るとやっぱり生食用の方が高い・・

加熱用と生食用は産地の違い
何となく素人目線からみると生食用が新鮮でおいしい牡蠣で加工用はちょっと古くなって鮮度が落ちたものだと思われがちですが、実は生食と加熱用の違いは「産地」の違いによるものです
陸に近い沿岸部で育てられた牡蠣は川から流れてくる豊富な栄養のおかげで丸々と太ったおいしい牡蠣になります
ただし、豊富な栄養と同時に陸から流れてくる有害なウイルスや病原菌なども沢山体内に取り込んでしまうので生で食べるのは危険になります
これが加熱用の牡蠣
牡蠣の食あたりの代表となるノロウイルスや大腸菌などの病原菌は80℃以上で死滅します
身が大きく味の濃いおいしい牡蠣に育ちますがウイルスなどの危険があるので必ず加熱して調理する必要がある食材という意味で「加熱用」と表記されています
対して生食用の牡蠣ですが、これは陸から遠く離れた沖で養殖された牡蠣になります
陸から遠く離れていますので川から流れ出るウイルスや菌の影響を受けにくいですが栄養も少ないので身は小ぶりです
さらに生食用にするために海から水揚げした後、殺菌処理された海水の中で2~3日間絶食させることで体内のウイルスや菌を洗い流してから出荷されます
そのため加熱用と比べて小さい牡蠣がさらに身が小さく
加熱用牡蠣はこの工程がないので水揚げされてから直で出荷されていきます
そのため鮮度の面からいうと実は生食用よりも加熱用の方が新鮮だったりします
牡蠣の加熱用を生で食べるとどうなる?
生食用と比べると加熱用の牡蠣は身が大きく味も濃いため「おいしさ」という観点から見るとどうしても加熱用に軍配が上がります
じゃあ加熱用も生で食べたらおいしいんじゃないか?
と思われる方も多いと思いますが絶対にやめた方がいいと思います
二枚貝類に感染しやすいノロウイルスは非常に感染力が強く、たった10~100個ほどのウイルスが体内に侵入するだけで感染が成立するという恐ろしいウイルスです
感染すると激しい嘔吐と下痢に悩まされることになります
さらに嘔吐物や下痢の飛沫には大量のノロウイルスが含まれており通常のアルコール消毒では死滅しません
さらに1ヶ月以上は平気で生きていますので人に移る危険性があります
↓ノロウイルスについてはこちらにまとめてありますのであわせてどうぞ
加熱用を生で食べたら絶対感染するというわけではありませんが高確率でお腹を壊します
正直シャレにならないほどの苦しさです
それでもどうしても生で食べる場合は自己責任でお願いします
牡蠣の生食用を加熱するとどうなる?
加熱用の生カキをそのまま食べるのは危険だと分かりましたがその逆はどうでしょうか?
生食処理されている生食用カキをさらに過熱殺菌して食べるのだからむしろいいんじゃないか?
そう思う方もいらっしゃるかと思いますが実はこっちもおすすめしません
理由はおいしくないから
生食用のカキは身が小ぶりでさらに2~3日間何も食べさせないのでカキ自体の味が少し薄く水っぽいものが多いです
カキを食べたことがある人ならわかると思いますがカキって火を通すと小さくなります
ただでさえ小さいカキがさらに小さく
おまけに水っぽいのでおいしくない
ただ、生食用は日持ちがしないので余ってしまった場合は加工して食べるのをおすすめします
二枚貝の食中毒は恐ろしい・・・
牡蠣の加熱用と生食用の違いまとめ
生食用の牡蠣と加熱用の牡蠣の違いは沿岸部で育てたものか沖合いで育てたものかの違いです
加熱用牡蠣は味が濃くおいしいですが食中毒になるリスクが高いので必ず十分に火を通してから食べましょう
生食用でもリスクは低いですが100%食中毒にかからないわけではありません
古くなってしまった生食用牡蠣は加熱して食べた方が良いと思います
牡蠣にあたると本当に辛いです
食あたりを起こさないようにしっかりと加熱調理をしましょう
どっちも同じ牡蠣なのに生食用と加熱用に分かれているのは何故でしょうか?
やっぱり加熱用ってことは鮮度が悪いってことなの?